「免疫細胞強化治療」とは、ガン治療において近年注目されている治療法のひとつです。
ガンを発症すると、健康な状態に比べて免疫細胞の働きが低下します。また、免疫細胞は加齢に伴って減少するため、年齢を重ねるとガンを患う確⽴が上がってしまうのです。
免疫細胞治療は、患者様ご⾃身の細胞を採取・培養し、活性化させて再び体内に戻すことで、免疫⼒を⾼めるという画期的な治療です。ガン細胞を確実に攻撃することでガンの進⾏を阻⽌し、術後の再発・転移の防⽌、さらにがん予防に役⽴つとされています。
免疫⼒がアップするため、ガン治療だけでなく、風邪の予防や疲労回復、健康増進など、エイジング対策としておすすめの治療です。
NK細胞の発⾒と治療の展開
免疫細胞にはさまざまな種類がありますが、当院ではNK細胞による治療を⾏っています。
NK細胞とはナチュラルキラー細胞のことで、1970年代Herbermanグループによって発⾒されました。リンパ球の⼀種で、ウイルスに感染した細胞や⼀部のガン細胞を認識して攻撃する細胞のことです。樹状細胞のように、抗原(ウイルスやガンなどの異物)に特異的な免疫反応を示して狙い撃ちするものではなく、非特異的に、以前に出会ったことがないような細胞を攻撃するといった初期の免疫反応(⾃然免疫)を司っています。特にガン細胞は、毎日約5000個もの細胞が体内では生まれているとされ、それを常にNK細胞が叩いていることで健康を維持していると言われています。
現在では、体外で⾼活性のヒトNK細胞を⼤量増殖・培養する⽅法が確⽴されており、当院の免疫細胞強化治療も、その⽅法により活性化した⾃己NK細胞を⼤量増殖させ、再び体内に投与して免疫⼒を⾼めるものです。子供の頃は体内にNK細胞数が比較的多数存在していますが、年齢を重ねるごとにNK細胞の数は減少し、ガンにかかる率が上がっていきます。それだけに、免疫⼒アップがはかれる免疫細胞強化治療は、ガンの予防や治療、疲労回復、健康増進などに理想的だと考えられます。
NK細胞の誘導と治療法
当院の免疫細胞強化治療には、患者さまから採取した50ccほどの血液を使用します。一般の献血が400ccですので、それと比べるとはるかに少量で、患者様の⾝体への負担が少ないといえます。
科学的な培養技術で血液を刺激・活性化し、約2週間無菌状態で数億〜数10億個のNK細胞(一部、細胞傷害性T細胞を含む)に増殖。それを⽣理⾷塩⽔に溶かし、点滴で20〜30分ほどかけて患者さまの体内に戻します。患者さまの状況により異なりますが、1回に投与するNK細胞数(T細胞を含む)は数億〜数10億個で、健康な人が持っているNK細胞の数倍となります※
※1人の体内を循環する血液量は約4〜5リットルでNK細胞量は約2億個とした場合。
同じ細胞を使用しても、培養技術の差によって、効果が期待できる有効な細胞(元気がよい細胞)の量は異なります。
*免疫細胞強化治療の注意事項
・副作用として、⼀部の患者さまで軽度の発熱(38度以下)が認められる場合があります。
・妊娠希望中の⽅は治療ができません。
NK 細胞とはなんですか?
NK 細胞はナチュラルキラー細胞といい、1970年代 Herbermanグループにより発見されました。 リンパ球の一種で、身体の中でウイルスに感染した細胞や、一部のがん細胞を認識して攻撃する細胞のことです。
免疫細胞強化治療にはどのような効果があるのですか?
免疫細胞強化治療は、ご自身のNK 細胞を体外で大量増殖・培養後、再び体内に戻し、免疫力を高める治療です。 子供の頃は体内にNK 細胞数が比較的数多く存在していますが、加齢に伴いNK 細胞数は減少するため、ガンにかかる率が上がっていきます。培養・増殖・活性化したご自身のNK 細胞は、ガンの予防や治療に理想的な細胞であると考えられています。
痛みはありますか?
採血や点滴に伴う痛みはあります。
持病があっても治療は受けられますか?
自己免疫疾患の場合、病状が悪化する恐れがあるので、投与する細胞数や種類に細心の注意が必要です。 また、自己免疫疾患が現在活動性である場合には対応できないこともあります。